NHKに「龍馬伝」「坂の上の雲」で「PR番組多すぎる」との苦情
2010年01月07日19時56分 産経新聞
NHKで3日から始まった大河ドラマ「龍馬伝」と、昨年11月から5回にわたって放送されたスペシャルドラマ「坂の上の雲」について、「PR番組が多すぎる」などといった視聴者の声がNHKコールセンターに複数寄せられていたことが7日、分かった。NHK会長会見で、福地茂雄会長と担当者らが明らかにした。
NHKによると、「龍馬伝」に関しては昨年12月21日から今月3日にかけて約430件の反響が寄せれ、うち6件が「PRが多すぎる」といった声だった。「坂の上の雲」については11月29日から今月2日までに約6000件の反響があり、同様の苦情は30件あった。
NHKでは、「龍馬伝」の放送前、「爆笑問題のニッポンの教養」や「プロフェッショナル 仕事の流儀」などで、ゲストらを交えて坂本龍馬の人物像に迫る番組を放送。「坂の上の雲」関連では、宣伝番組3本のほか、登場人物たちの縁の地を紹介するといった5分のミニ番組を20本放送した。
こうした視聴者の反応について福地会長は「せっかくいい番組を作っても見てもらえなかったらしようがない。番宣についてはある量はやるべきだと思っている」などとコメントした。
身銭を切って番宣している民放からしたらホントに「ふざけんなよ」って感じに、NHKの番組宣伝は執拗だ。変質的ですらある。
「龍馬伝」や「坂の上の雲」に限らず、自分の番組の出演者を自分のバラエティー番組やらトーク番組やらに呼んでの番組宣伝は日常茶飯事、常套手段だ。番宣と再放送を除くとかなりの時間枠が空くように思えるのは気のせいか。どなたか調査してみてはいかがだろう。
さて、番宣の件、なかなか良いたとえが見つからないんだが、「書店」と「図書館」で考えてみよう。
当然営利を目的とする書店は民放、公共のサービスである図書館はNHKだ。それぞれの敷地内の本を置くスペースが放送時間と考えればいい。そこに置いてある本が番組だ。
書店や図書館が本そのものを出版しているわけでは無いが、番組も外注がほとんどだろうから同じように考えられる。
番組の宣伝を放送時間内で行うのは、本屋なら本を置くスペースを削って、店主が押したい本を紹介するスペースを確保することと同じだ。別に問題はなかろう。営業の一環であり店主の手腕の見せ所でもある。売り上げを左右する重要な業務ともいえる。
さて、一方の、公共の存在である図書館では、書棚の本をどかして、図書館員のお勧めの本を一方的に宣伝するスペースを確保することがどの程度許されるだろうか。
NHKの番宣を図書館に置き換えたとすると、明らかに利用者に対する価値観の押し付けであり、あるいは本来その書棚にあるべき本を利用したいものにとっては大変な迷惑でもあり、およそ公共の立場である図書館に許される行為ではないだろう。
だが、NHKはそれを平気で行う。どうみても過剰に。そのあげく、
せっかくいい番組を作っても見てもらえなかったらしようがない。
番宣についてはある量はやるべきだと思っている。
とトップの人間が言い放つ。押し付け以外の何物でもなく。公務員体質の現れであり。情報操作、歪曲報道と同程度の行為である。
ニュースと天気予報とNHKスペシャルと教育テレビだけにして、あとはすべて廃止したらいいと思う。
かなりスリム化できて、受信料は徴収しなくてもやっていけるに違いない。
その手始めに、番宣と再放送は即刻中止せよ。