「3Dプリンター TEVO Tarantula 43 – Flexible Filament で出力してみた その3 Brim –」
Flexible Filamentでこんなものを出力するのにえらく手間取った。
幾度やっても途中で失敗し、死屍累々って感じになった。
こんだけやっても原因が特定できないのだから、今まで何をやって来たのかってことだが、結論から言うと「Brimで解決」だ。
Brimはここ(「Repetier with Slic3r – Skirt, Brim and Raft –」)で1度取り上げている。
一層目にオブジェクトとつながった余分な面を出力してオブジェクトが転倒するのを防ぐ役割をするもの。
ここには以下のように説明されている。
Brims are often used to stabilize small parts or “islands” (isolated sections of a model, such as 4 legs of a table) because brims help these delicate areas stay connected to the print bed.
失敗写真を見て、オブジェクトが途中で転倒してんだと気づくのに何て時間のかかったことか、と思う。
発見した時には、すでにNozzleに融けたフィラメントが絡まってオブジェクトごとNozzleと一緒にダンスの真っ最中だ。
ある決まった行程で失敗するわけではない。
上部が太くなっていて明らかに不安定な置き方で印刷している。
この2点から、Brimが必要だとすぐに気づかなければいけない。
なぜ気づかなかったかというと、原因はいくつかある。
1.こういう不安定な置き方での出力をしたことが無かったこと。
2.Flexible Filamentの使い始めで、そのせいだと思い込んでしまい、Nozzleの温度やら印刷速度ばかりに気を取られてしまったこと。
3.初期に冷却ファンを取り付けて無かったころは、ダレたフィラメントがNozzleにこびりついてよくこういう状況になったので、その対処方法ばかり考えていたこと。
1.も実は2.が根底にあって、「フィラメントが柔らかそうだから、太い方を上にした方がオーバーハングがきれいに出力できていいかも。」と思ってのことだった。
実際、PLAで印刷した時には太い方を下にしてBrim無しで印刷している。
いずれにしても、Brimを出力する設定にしたら、全く問題なく完了した。
肝心のFlexibleぶりを写真で載せておく。
肉厚2mm、外径22mmのパイプ状だが、これをダイソーで買った大きなスプリング・クランプでつまむと、この程度変形する。
同様に肉厚2mm、外径7mmのパイプ状の場合はこんな感じ。
もうほとんど、ちょっと硬めの水道のホースだ。
ちなみに、死屍累々の失敗例も含めて、印刷中にフィラメントが詰まったり飛び出たりは一切なかった。
したがって、前回「3Dプリンター TEVO Tarantula 42 – Flexible Filament で出力してみた その2 –」で行ったFlexible Filament仕様のパーツ改造は成功と言ってよく、Extruderまわりに問題は無いと思う。
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