Sahara's WebLog

日記のような、備忘録のような、うらみつらみのような、自慢のような…。

扇風機の首振り用ステッピング・モータで気づいたこと

扇風機の首振りが壊れたので、もう何年もステッピング・モータで動かしている。
「扇風機の首振り機能復活プロジェクト」 完了
使っているのは秋月で買ったSPG20-1362というステッピング・モータだ。
ステッピングモーターであそぶ
ステッピング・モーター 再び

新しい扇風機を買った方がよほど楽だしお金もかからないと思うが、このおかげで赤外線リモコンの仕組みも知って自作できたし、モーター系の駆動方法も学んだし、3Dプリンターでギアまで作れるようになった。
そういう自己満足を経て、4年近くも経った今頃何に気付いたかというと「動作周波数が遅すぎじゃね?」ってことと「スタンバイ信号Highのままじゃん。」ってこと。

まず周波数から。
3Dプリンターで適当に作ったギアで適当に動かして適当な首振りをさせていたのだが、実際、どの程度のパルスの周期で動かしているのかまともに考えたこともなかった。
実際の値のオーダーは気にもしないでこのグラフを見て、

「あんまり速くするとトルクが少なくなる脱調するかなあ。」とか思ってただけ。
今日初めてロジアナで信号を読んでみたら、1周期7.6Hz程度だった。

データ・シートのグラフで言う周期が、パルス1組の周期なのか、1パルスの周期なのか不明だが、この図

の1区間の周期で7.6Hz程度だったのだ。
4倍と考えたとしてもせいぜい30Hz程度で動かしていたことになる。
でも、データ・シートのグラフの始まりは80Hz程度からだ。
普通に考えたら矩形波の周期で表すだろうから、データ・シートの最低値の10分の1の周期で動かしてたことになる。
もっとも、この極端な低速がいいのか悪いのかさえ分からない。
試しに現在の4倍の周期で動かしてみたら、脱調せずにそのまま高速で首振りした。
ちょっと笑うほど速かった。

ということは、ギア比を4倍にすれば、首振り速度を常識的な速さに戻した上に駆動時のトルクを4倍稼げるという話になる。

続いてスタンバイ信号。
モーター・ドライバとして使っているTA7774PGの8ピンはスタンバイ信号入力用の端子だ。
Lでパワー・オフ、Hで動作モードになる。
これを常時Highに接続して使っていた。
ということは、リモコンでOFFにしてステッピング・モーターが回ってない状態でも電源は入ったままで、いわゆるモーターにブレーキをかけた状態だったということ。
PIC10F222からTA7774PGへ送られる信号にばかり気を取られて、IN A、IN BともにLowなってればいいと勘違いしていた。

PICからの入力がLだろうがHだろうが、モーターへの出力は必ずどちらかがH、どちらかがLだ。
この状態を維持すればモーターとしてはブレーキを利かせた状態ということで、意図的にこの状態にするケースもあるわけだ。
当然ながら、電流は消費し、モーターは発熱する。

今まで何年も、この状態を停止状態として使ってきた。
電源は入れっぱなしで…。

PIC10F222を2つ使っている。
1つめはステッピング・モータ用の信号を作ってTA7774PGへ送る。
もう1つは赤外線リモコンからの信号を受けて1つめのPIC10F222の信号出力をON/OFFしている。
回路を手直しして、2つめのPIC10F222のON/OFF信号をTA7774PGの8ピンにも接続するようにした。
下の図、赤×は常時ONだったラインをカット、水色はON/OFF信号との接続だ。

これで、リモコンOFF時にはステッピング・モーターへは電流が流れず、全く発熱もない。
そのかわり、扇風機の首は手で自由に動く。

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Posted under: PIC10F222, 扇風機の首振り機能復活プロジェクト


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