Sahara's WebLog

日記のような、備忘録のような、うらみつらみのような、自慢のような…。

相手が悪かったね

入試問題投稿、19歳予備校生を逮捕
 京都大や早稲田大など4大学の入試問題が「YAHOO!JAPAN(ヤフージャパン)」が運営するインターネット掲示板「ヤフー知恵袋」に投稿された事件で、京都府警は3日午後、大手予備校「河合塾」仙台校に通う男子予備校生(19)(仙台市)を偽計業務妨害容疑で逮捕した。
 府警によると、予備校生は先月25、26日に行われた京大の入試で、「aicezuki」のハンドルネームを使って携帯電話から試験時間中に同掲示板に投稿。発覚した26日以降、京大の教職員らを事実確認などにあたらせ、業務を妨害した疑い。
 予備校生は2日夜から所在不明になっていたが、3日正午前、JR仙台駅近くで1人でいるところを捜査員が発見し、確保した。
(2011年3月3日16時03分 読売新聞)

知恵袋に投稿した携帯が特定され、持ち主も使ってた者も判明した。
今のところ分かってるのはこれだけ。

どう考えても試験中に試験を受けている本人が問題を知恵袋に投稿するのは無理があるだろう。

試験中に写真を撮れてそれを送信できる端末で問題を撮影して試験会場の外の端末に送る。
受け取った写真を文字に起こして今回特定された携帯で知恵袋に投稿する。
知恵袋で投稿に対して回答が寄せられる。
試験会場で端末から知恵袋の回答を閲覧し答案に反映させる。

ざっと、こんな手順じゃないのかな。
誰でも思いつくレベルだね。人生を賭けてまでやろうとは思わないだけで。

もっとも、知恵袋さえ使わなければバレなかったわけで、この犯行と同じような手口の知恵袋を使わない版は当然秘密裏に、現在も過去にも行われていて、その恩恵にあずかった合格者が何人もいるんだろうなと考えるのがごく普通の発想だ。
誰か答案を作れるヤツを個人的に雇っておけば、すべてが闇の中で実行できるわけだ。

とにかく、一人でやったと言ってるらしいが、本当ならすごいと思う。
でも、たぶん複数の者の犯行だろう。予備校仲間って線もある。

ところで、あまり語られていないが、本来、こういうことが起きないような対策をとる義務が大学側にもあるんじゃないだろうか。
大学には公正な試験を行う義務があるはずだ。
しかし、大学関係者の無知と無責任さによって、この犯行を許してしまったわけだ。
彼らの辞書にはジャミングって言葉が無いか、あるいはその部分が黒く塗りつぶしてあるのだろう。
たまたま今回はバレたが、今までこの手口で何人が合格したかと思うと、「大学入試制度の根幹を揺るがす」とか言ってる大学関係者たちが、ちょっと滑稽に見える。
大学関係者が自分たちの落ち度を簡単に認めるはずも無く、その自己の責任を回避しようとする強い意志のしわ寄せは、犯人に対する強い態度として現れることとなる。
「偽計業務妨害」
妨害される原因を内在していることに気づかず、気づいても対策を取らなかった大学関係者、教育関係者には何のおとがめも無いわけだ。
ま、毎度のことだね。
ヤツらは絶対に自分の非を認めないし反省もしないのだ。

鍵もかけずに貴重品を置いておいたら、泥棒に盗まれてしまった。
もちろん泥棒はいけないことだ。
でもまあ、世間一般に考えれば、鍵をかけない方もバカだ。
だが、今回のケースでは盗まれた方が社会的に地位のある立場なので、その立場を利用して大きな声で正論を吐けば世間はそっちの味方をする。
「あんたも相当バカじゃね?」とはだれも突っ込まないわけ。
犯人さん、「相手が悪かったね。」

このエントリーをはてなブックマークに追加

Posted under: 教育


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Time limit is exhausted. Please reload CAPTCHA.