試作中だった放電器をやっと組み立てた。
ブレッドボードに組んでそれなりの動作が確認できるとだいたい放置する。
でも、いざ配線を全部外して別の回路に組み替えようとすると、何だかもったいない気がする。
かといって、配線図を起こしてちゃんとハンダ付けまでして完成させようとするとめんどくさい。
そういうわけで、ハンダ付けしたのはPICKit3とPICをつなぐコネクタとLCDをブレッドボードにつなぐコネクタくらいだったのだが、今日ほぼ初めて完成品までこぎつけたのが、PIC16F1823を使ったニッケル水素充電池用の放電器だ。
とにかく電圧を測定しながら放電して、一定の電圧まで下がったら終了するというだけの超簡易放電器だ。
電圧の変化を内蔵のEEPROMに1分ごとに書き出すようにしてあるので、グラフ化するとこんな感じになった。
得られた変化が結果として良いのか悪いのかわからない。
ただ、眺めて喜んでいるだけだ。
配線と部品の配置を考えているうちに、何としても秋月のCタイプのユニバーサル基板( 72 x 48mm )に電源を含めたすべてのパーツを載せてやろうという気を起こした。
にもかかわらず、電源にはニッケル水素充電池を使うという点について妥協する気にならなかったので、結局HT7750Aを使った昇圧回路を組み込むことにした。
上は、LibreOffice Drawで作成した配線・部品配置図だ。
LibreOffice Drawのコネクタは、いったん接続先を決めるとパーツを移動させてもつながりをキープするのでなかなか便利だ。
表から見た図で配線と部品の配置を決め、左右反転した図を見ながらハンダ付けする。
左上の8ピンのICソケットにはLCDを接続して電圧と経過時間をモニターすることもできる。
余談ながら、ブレッドボード上では若干不安定だった昇圧回路が、極力短い配線になるようにしてちゃんとハンダ付けしたら、ぴたっと5Vを出力している。
パーツ
放電器部分
1/4Wカーボン抵抗300Ω 2本 2円
5Wセメント抵抗 30円
ICソケット 14ピン 10円
PIC PIC16F1823 90円
トランジスタ 2SC3421 25円
赤色LED 10円
電池ボックス 単4×1本用 30円
小計 197円
電源(昇圧回路)部分
PFMステップアップDC/DCコンバータ HT7750A 40円
ショットキーバリアダイオード 40V1A ERA81-004 15円
マイクロインダクタ47μH 10円
電解コンデンサー22μF 50V85℃ 10円
電解コンデンサー47μF 35V85℃ 10円
電池ボックス 単3×1本用 30円
小計 115円
片面ガラス・ユニバーサル基板 Cタイプ 60円
ICソケット 8ピン 10円
合計 382円
追記
ブレッドボードで動かしているときは、ほんのり暖かくなる程度の温度上昇だったセメント抵抗だが、ハンダ付け後に放電させてみると、触ってやけどするほどではないがそう長くは触っていられないという程度の熱さになる。
1Ω5Wのセメント抵抗の両端の電圧を測定してみると、ブレッドボード上では500~700mVだったものがちゃんとハンダ付けした回路では900mV程度を示していた。
PICの端子からトランジスタのベースへ流れ込む部分の測定値に違いは無いので、トランジスタがらみで違いが生じたことになる。
昇圧回路でもそうだったが、アナログな部分の特性って結構デリケートなんだなあと思う。