前回、強度を確保しつつ表面実装基板にピンヘッダを取り付ける方法を考えた。
今回は、実際にピンヘッダにランドを引き剥がされてしまった基板のコネクタ部分を修理してみた覚書き。
どうなってしまったかというとこんな感じ。
四角で囲った部分のランドがはがれて、矢印で示したピンヘッダの足の部分に行ってしまっている。
本来は片面基盤の銅箔の無い面にピンヘッダを取り付け、その足が銅箔面に出ていて、その足をランドとハンダ付けするものだ(下図 上)。
黒いプラスチックのパーツとハンダで基板をはさむ形となるので、そこそこの強度が期待できる取り付け方だ。
なのに、ピンヘッダが見えないようにとピンヘッダを逆にして銅箔面に無理やり取り付けた(下図 下)。
銅箔と基板との間の接着力だけでピンヘッダを支えるという非常に頼りない取り付け方だ。
当然、力が加わると下のようになる。
以上が今回の経緯で、表面実装用にランド面を広く取るなどの工夫もせずにその場の思いつきだけでいいかげんにやったのだから、当然の結果とも言える。
以下、その修理状況。
こういう風に取り付けようかなあという、位置合わせの写真。
1列のL型ピンヘッダを4ピン分用意し、両端の2ピンはネジ留め用に抜いてしまい、真ん中の2本のうちの1本のLの向きを逆に挿し直したものだ。
実際に取り付けて、ネジ留めし、ハンダ付けしたあとの写真。
ネジはM1.4のボルトのみでナットは使わなかった。
ピンヘッダは秋月で買ったL型のもの。
ピンヘッダに付いている黒いプラスチックのパーツの穴はネジ用に1.2mmに広げた。
位置あわせの際、基板にネジ留め用の穴の位置をマークしておき、1.5mmの穴をあけた。
コストはネジを含めて税抜き13円。
ランドが持っていかれる危険がほぼ回避できることを思えば非常に有用だ。