クラップ発振回路を利用してコイルのインダクタンスを求める
インダクタンスを計ってみたいと思った。
測定器を秋月で探したら、最低線は2400円のキットだった。
もちろん、インダクタンスだけでこの価格ということではない。
PICだったら買ってもよかったが、AT89S52とかいう知らないマイコンだったので躊躇した。
ちょっと調べてみたら、発振回路を利用して周波数を測定すれば計算で求められるらしい。
クラップ発振回路を利用した例がいくつか検索にひっかかった。
クラップ発振回路というのはこんなの。
クラップさんが発表したんだって。
既知のコンデンサCを使い、発振周波数fを測定すればコイルのインダクタンスLが計算できるという寸法だ。
計算式はこんな。
実際にやってみた回路はこんなの。
全部、手持ちのもので済ませた。
ブレッド・ボードと配線材を除くと、部品代はたったの47円だ。
P1、P2に手持ちのインダクタをつないで両端の電圧を測定すると以下のようにちゃんと正弦波が発生していた。
なんか、今までデジタルの矩形波ばかりだったので、ものめずらしいというか新鮮な感じがする。
手元にある3種類のインダクタで周波数を求めると、47μH – 1212kHz、100μH – 863kHz、330μH – 470kHzだった。
これを上の式に代入してLを求めると、それぞれ、51.8μH、102μH、344μHとなり、2~10%程度の誤差となった。
手持ちの±5%のコンデンサを使い、ブレッドボード上でちゃっちゃと組んで、精度±10%のマイクロインダクタを計測して得た結果だ。
この程度の精度を扱うなら、47円で十分だと言える。
また使うかも知れないと思ったので、久しぶりに、ユバーサル基板で作っておいた。
基板込み70円ってところかな。
ちなみに、ちゃんとハンダ付けした回路で計測してもブレッドボードで測定したときと全く同じ結果だった。
