ESP8266の駆動時の消費電流とか電源の話は、ときどき取り上げるが、中途半端だし、散在していて要領を得ない。
一応拾ってみた限りでは以下の記事がある。
「ESP8266モジュール(ESP-WROOM-02)を試す その16 Deep-Sleepからの復帰時のピーク電流」
「ESP8266モジュール(ESP-WROOM-02)を試す その17 006P形ニッケル水素充電池をばらしたものを電源にするテスト」
「ESP8266モジュール(ESP-WROOM-02)を試す その19 LIR2032で動かすのはちょっとキツイ」
最近では、以下でちらっと電圧降下の話に触れている。
「PIC10F322過放電防止回路 + 18650 + ESP8266 – PICで電源管理 –」
いずれにしても、きっちり突き詰めてやったことは無く、どうも電源関連でうまくいかん、と言いっ放しになっている。
WiFi.begin();あたりで大きく電圧降下するものとばかり思っていたが、起動直後の方が低下が大きかった。
WiFi.beginの実行直前にシリアル・モニターにメッセージを吐くようにしておいたので、CがWiFi.begin実行時の変動だと思われる。
「起動メッセージ」と書いて矢印で示したのは、ESP8266が起動時に勝手に吐くメッセージのことだ。
プログラム的には、この後Cまでは何もやっていないのに、Aで一番大きな電圧降下がある。
また、Bあたりもそこそこザワザワしている。
逆にCなどは見逃してしまいそうな程度だ。
上は外付け1000μFの電解コンデンサを取り付けた場合で、下は手持ちのありったけのコンデンサ(8000μF)を取り付けてみた場合だ。
確かに、電圧のザワザワがだいぶおとなしくなっているのが分かる。
逆に、100μFにしてみると下のようになる。
赤枠は、ESP8266がエラーでおかしくなり、ダンプ・リストのようなものを吐き出している状態を表している。
つまり、正常に稼働させることは難しい。
下の図で、上は辛うじて既定の動作を完了した時の100μFの例で、下が8000μFの例だ。
上は、電源が不安定だからか、Wi-Fiとの接続のリトライ回数が多くなって、時間軸方向横に長い図になる。
念のため、ただ起動して、PICにつながっている端子を1度Highにするだけのスケッチで電圧の変化を見てみた。
やはり、起動時の電圧降下はつきもののようだ。
にしても、電圧変化がやけに細かなノイズのようなものを含んでいる。
原因はPICにつないだ安物のUSBシリアル変換モジュールにあるようだ。
上、0.1μFのパスコン無し、USBシリアル変換モジュール遠ざける。
中、0.1μFのパスコン有り、USBシリアル変換モジュール遠ざける。
下、0.1μFのパスコン有り、USBシリアル変換モジュール近づける。
プリント基板にちゃんと半田付けするまでは、ある程度は仕方ないだろう。
いずれにしても、もう少し容量の大きなコンデンサを入手して、電圧の変動の違いを見てみる必要がある。