Sahara's WebLog

日記のような、備忘録のような、うらみつらみのような、自慢のような…。

科学音痴

2009年7月18日19時33分
月面着陸「捏造」論争に終止符? アポロ足跡を撮影
米航空宇宙局(NASA)は月面に残っている宇宙船アポロの着陸船の残骸と宇宙飛行士の足跡を、6月に打ち上げた月探査機LROが撮影できたとして、画像を17日公開した。
 帰還のための発射台となった台座で、月面に着いた6機のうち5機分を公開。機体の形ははっきりわからないが、機体の影が写っている。残る1機も近く撮れそうだという。足跡は14号の飛行士のもので、引きずって歩いたような線状の跡が写っている。
 初の月面着陸から20日で40周年となるアポロ計画には「飛行士が月面に立てた旗が、大気がないのに、はためいて見える。NASAの捏造」と主張する人もいて、米国内ではいまも論争が続いている。NASAは今回の発表で論争に直接触れてはいないが、「これらの画像はアポロ計画の大きな成果を明らかにした」と強調している。高性能カメラを備えた、日本の月探査機「かぐや」も着陸船の撮影を試みたが、発見できなかった。
(ジョンソン宇宙センター〈米テキサス州〉=東山正宜、ワシントン=勝田敏彦)

asahi.comの記事だ。
この取り上げ方には困ったもんだ。馬鹿丸出しに思える。

NASAは今回の発表で論争に直接触れてはいないが

直接触れる必要が微塵も無い戯言だからNASAは触れてないだけだと思うんだけどね。
まるで意義のある論争であるかのような書きっぷりで、事実を捻じ曲げるにもほどがあるし、第一アメリカ人に失礼だ。まあ、ネタのためなら平気でサンゴに傷をつける新聞社だから、この程度の書きっぷりは何でも無いのだろうが。
この新聞はいつからゴッシップ紙を目指すようになったのかな?

それでも、まあ、全国紙がわざわざ「捏造」論争に終止符?と見出しに書くほどだから、ちっとは信憑性でもあるのかと思って、その「論争」とやらを一応は調べてみたが、どれも議論の必要さえ無いような科学音痴の戯言ばかりだった。
なのに、まるで論争が繰り広げられてでもいるような見出し。
新聞記者の科学的なセンスなんてこの程度なんだなあと改めて思い知らされる。
それとも何だ、少しでも赤字を穴埋めしようと、どうでもいい事件まで面白おかしく書くように本社から指示でも出てるのかい?
問題点はセンスの悪さでなくモラルの無さなのかもしれないな。

こうなると、「他の経済や政治の記事でも同様のセンスの無さ、モラルの無さで書きまくってるのだろう。」と推定するのが普通だが、もしそうなら、そんな新聞記事は必要か?

たとえば、手っ取り早いところでWikipediaのアポロ計画陰謀論を見てみた。
捏造説主張派の主な根拠というのに目を通してみたわけだが、ただひとつとして「そりゃあおかしいなあ。」と思わせるものは無く、この程度の根拠で何を騒いでいるのかと、逆につまらなすぎてがっかりした。もう少し面白いかと思ったのに。

したがって、NASAのこの発表をこの見出しのような切り口でしか報じることのできない朝日新聞にも、同様に失望し、あきれた。

まあ、こういうつまらない文系頭の連中は放って置いて下の写真を見よう。
369228main_ap14labeled_540.jpg
369230main_apollolandinglocator_full.jpg
人の作った物や人の足跡が月面に残されているってだけで、とりあえずわくわくする人は幸せ、それより前にすぐに捏造や陰謀と結び付けようと思う人は不幸せ。

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Posted under: 自然科学・科学技術


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