チベット騒乱 ほころぶ中国の情報統制 携帯・ネット“真実”流出
2008年3月20日(木)13:28 産経新聞
中国チベット自治区などでの大規模な騒乱の発生以降、中国当局は国内でテレビ、インターネット、電話を一部遮断するなど、情報封殺に躍起になっている。ただ、その効果は限定的で、厳しい規制をかいくぐり、騒乱の画像や映像が内外に広まりつつある。情報統制は中国国民の政府への不信を高めただけではなく、むしろ携帯電話やネットが情報流出に重要な役割を果たし国際社会を動かしたことにより、海外からの厳しい批判を招いている。
北京にある産経新聞中国総局の衛星テレビには14日ごろから、電波障害が起きている。CNNやNHKをはじめとする外国のチャンネルでチベット関連のニュースが始まった途端、画面が黒くなり音声も消える。次のニュースまでこの状態は続く。同様の現象は中国全土でみられるという。
ネットでは、チベット騒乱と関連するキーワードが検索不可能となり、米国に本拠を置く動画投稿サイト「ユーチューブ」も利用できなくなった。チベット自治区ラサに電話をかけても、寺院などは「回線故障中」の録音が流れ、不通になっているところが多い。
現地の状況を伝える記事も連日更新されている。ユーチューブなどの動画サイトにも、携帯電話のビデオカメラ機能を利用して撮影されたとみられる映像が公開されている。中国では閲覧規制がかけられたが、海外には及ばない。
以上、引用
たいへん気の毒だが、何だか止めることの出来ない「情報」の波のなかで、中国政府が溺れかけてるって感じがする。
打ち寄せる波の真っ只中で、流されまいと必至にもがいてはいるが、逆らえばそこに波しぶきが立ち、かえって目立つ。
「これだけの情報操作を行うからには知られたくない何かがある。」中国政府がじたばたすればするほど、国際社会はそういう解釈を確かなものにする。
インターネットの接続環境の普及と、個人レベルでの情報のデジタル化の簡便化は、その悪い面が非難される場面も確かに多いが、ここ一連の中国がらみの事件に関しては、比較的正しくその有用性を発揮しているように思う。
自由に情報を発信でき、また受信できるということが、何物にも変えがたい力だということを再認識させられる。
確かに、多くのクソのような情報が渦巻いてはいるが、その中から何を汲み取るかは個人の責任であり権利なわけで、大衆に対して秘密にしておきたいようなことをやってる輩には脅威だろう。
クソにまみれた真実の中からクソしか拾い出せないのであれば、それはその人間の自業自得なわけだが、本当にクソしか流れていないような状況でクソしか拾い出せないのとは雲泥の差がある。
中国の経済的な発展ばかりに目を奪われて、環境問題やら人権問題やらに目をつぶって付き合ってきた資本主義側の国々やその経済界は、そろそろ地に足のついた的確な評価を中国に対して下す時期なんじゃないだろうか。
おいしいとこだけいただいといて、中国が自滅でもしようものならハイさいなら。となるのか、中国が本当の意味で大国になり、末永くお付き合いが続くのか。
ま、私が心配することじゃないか。
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