Sahara's WebLog

日記のような、備忘録のような、うらみつらみのような、自慢のような…。

DesignSpark PCB タクトスイッチのComponentを作ってみた

DesignSpark PCB関連の記事一覧はこちらから。
秋月で買ったタクトスイッチのDesignSpark PCB用のComponentを作成してみた。
なぜそれ?
探しても既存のものが見つからなくて、なおかつ、なるべく単純なものを選んだから。

Library Manager を開く。
designspark_pcb_tactswitch_01

Schematic Symbols タブで ライブラリ・ファイルを選んでから New Item… をクリックする。
designspark_pcb_tactswitch_02

秋月のリンクから手に入るタクトスイッチのデータシートのこれを真似て絵を描くことにする。
designspark_pcb_tactswitch_03

左側に絵を描くためのツール群のアイコン一覧があるので、ここから選んで適当に使って描く。
ここでは、Add Open Shape と Add Shape Circle を使った。
designspark_pcb_tactswitch_23
始点でクリック、マウスを移動して、次の点でクリックの繰り返しだ。
終点でダブルクリックするとそこまでの描画が確定する。
書き出しの点に、自動的に青で +S が表示され、これがシンボルの中心をあらわす。
ここでは、下のような物を描いた。
designspark_pcb_tactswitch_24

絵が描けたら、その中のどこが接続端子なのかを決めていく。
描画アイコン群の一番上、ドーナツみたいなアイコンのAdd Padをクリックしてから、接続端子の位置をクリックすると、そこが必要な接続端子の位置になる。
designspark_pcb_tactswitch_05

1~4までの端子を設定したところ。
番号(+1~+4)と名前(+N1~+N4)が自動的に振られる。
designspark_pcb_tactswitch_06

+は名前や番号の表示位置の基準を示す。
位置もサイズも後で変更できるがこの記事では触れない。
designspark_pcb_tactswitch_07

ここで、保存して、回路図上で用いる記号の作成は終了する。

Library Manager の PCB Symbolsタブで、Wizardをクリックする。
たぶん、さっきと同様にNew Item…をクリックすると自分で描くモードなんだと思うが、パッドの位置やサイズの設計が Wizard を使った方が簡単に出来ると踏んで Wizard をクリックした。
designspark_pcb_tactswitch_08

designspark_pcb_tactswitch_09

単位は何でもいいと思うが、使い慣れた mm で。
少数点以下の桁数は2とした。
designspark_pcb_tactswitch_10

個人的に、ここからのWizardの機能が秀逸だと思う。
いろんなタイプの部品のフットプリントの設計が楽に出来る。
ここではDIPを選んで次へ。
designspark_pcb_tactswitch_11

ここで、データシートのこの図の値を確認しておく。
designspark_pcb_tactswitch_12

データシートの値を以下のように反映させる。
これだけで、正確なパッドの位置が作成されるのだ。
これさえ正確に描いてくれればあとは大した問題ではないので、ここで楽が出来るのは非常に便利だと思う。
designspark_pcb_tactswitch_13

シルクスクリーンのこととかをたずねられるが、これはあとで手で直すので、次へをクリックする。
designspark_pcb_tactswitch_14

designspark_pcb_tactswitch_15

名前と保存先を指定して完了をクリックする。
designspark_pcb_tactswitch_16

最終工程は、ここまでで作成した Schematic Symbol と PCB Symbol を組み合わせ、回路図上の端子とパターン上のランドとを関連付けてComponentを作る作業だ。
ComponentsタブでNew Item…をクリックする。
designspark_pcb_tactswitch_17

Component、Package、Default Reference を設定し、ここまでで作成して保存してあるSchematic Symbol と PCB Symbol を選択してOKをクリックする。
designspark_pcb_tactswitch_18

こんな表示になる。
(この記事はシルクスクリーンの手直しも済んでから、思い出しながら書いているので、図はすでにシルクスクリーンが修正されたものとなっている。)
designspark_pcb_tactswitch_19

端子とパッドの関連付けはいろんな方法があるようだが、ここでは左のアイコンからAssign Pinsを使う。
このアイコンをクリックすると設定モードになる。
designspark_pcb_tactswitch_20

設定モードになったら、さっき作成した絵の上で関連付けたい端子とパッドを交互にクリックすると、
designspark_pcb_tactswitch_21

それらが1組として関連付けられる。
表の中の値にも反映される。
この表に直接書き込んでいってもいいようだが、絵を見ながら実際に端子とパッドをクリックするのが分かりやすいと思う。
designspark_pcb_tactswitch_22

保存して完了だ。

ここでは、フットプリントのサイズと位置を正確に作成することを優先したので、シルクスクリーンなどは実際のタクトスイッチのサイズとは異なったままだ。
もちろんこれはあとで修正可能だ。
パターン上のパッドのサイズやドリルの穴の位置などをWizardで正確にやってもらえるのがありがたい。

追記
シルクスクリーンの修正
Library Manager で作成したComponentを選んで、Edit… をクリックする。
designspark_pcb_tactswitch_25

PCB Symbolの上で右クリックして、Edit PCB Symbolを選ぶ。
designspark_pcb_tactswitch_26

PCB Symbolを編集できるようになるので、
designspark_pcb_tactswitch_27

秋月のタクトスイッチのデータシートの値を確認して、サイズの合ったシルクスクリーンに直す。
designspark_pcb_tactswitch_28

ここでは、上の図から6.2mmの正方形にしたいので、Gridを0.2mm単位にしておく方が作業がやりやすかった。
designspark_pcb_tactswitch_29

作業中の図形のサイズは左下に表示されているので、これを見ながらサイズ合わせができる。
designspark_pcb_tactswitch_30

こんな感じだ。
designspark_pcb_tactswitch_31

あとは、右クリックのメニューからLayerを変更して終了。
designspark_pcb_tactswitch_32
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適当な回路をでっち上げて、作ったComponentを実際に使ってみた。
designspark_pcb_tactswitch_36
designspark_pcb_tactswitch_34
designspark_pcb_tactswitch_35

他のPCB作成ソフトはあまり知らない、というか、プリント基板の作成を前提で使ったことは無かった。
したがって、公平な比較ではないが、これなら1から部品を作ってもさほど苦にならないと思うくらい良く出来ていると思う。
しかも、フリー!

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