MAX712CPEでNi-MH充電器を作った。
基本はデータシートの最初のページにある通りの設定だ。
Q1 = 2N6109 とあるところを 2SB1203、D1 = 1N4001 とあるところを SS2040FL を使った。
値の設定が書かれているものはそのままの値とした。
R1は R1 = (最低ACアダプター電圧- 5V)/5mA とあるが、ACアダプターに12Vのものを使うので、R1 = ( 12 – 5 ) / 0.005 = 1.4 のところを1.3kΩ とした。
RSENSEは RSENSE = 0.25V / (IFAST)、IFAST = (mAh単位でのバッテリ容量) / (h単位での充電時間) から IFAST = 240~1300 / 2 = 120~650、 RSENSE = 2~0.4Ω のところを1Ωとした。
単3を1本充電してみて実際に電池に流れ込む電流を計測してみたら約240mAだった。
R1ならR1の近辺、RSENSEならRSENSEの近辺しかデータシートを読まないので、若干不安はあるが、一応充電できて完了するとLEDが消える。
なお、PGM0~3のつなぎ方で充電時の設定をいろいろ変えられる。
これは以下のようにした。
セル数はジャンパーピンの設定で1~8本まで変更できるようにした。
下の写真では3本充電するときの設定になっている。
ACアダプタの電圧の関係から7本までくらいしか充電できないようだが、当面は4本まで充電出来ればいいので十分だ。
今回やらかしたのは3点。
1.ダイオードの向きを逆にしてしまった。
これは、よく確認もしないでKiCadで作っていくとシルク印刷用の絵の向きが逆になっていて、ハンダ付けの際にそっちを見て取りつけてしまったからだ。
外して向きを直した。
2.トランジスタのコレクターとベースの接続が逆になっていた。
これも、KiCadでよく確認せずに回路図で2SB631の記号を流用したためだ。
1:E、2:C、3:B となっている。
実際に使った2SB1203のデータシートで確認すると、1:B、2:C、3:E、4:C だった。
フットパターンの方は、この順番になっていた。
向きを変えるわけにも行かないので、パターンを削ってポリウレタン線でつなぐという、何のためのプリント基板なんだか分からなくなるような方法で直した。
3.トランジスタの放熱を全然考えてなかった。
AZ1117H-ADJのときにやったように、パターンを広げてヒートシンクを貼り付ける部分を確保するべきだったのだ。
あわててモールドにヒートシンクを貼り付けたが、手で軽く触るのがやっとなくらいに高温になった。
大事をとってこんな感じにそこらに転がってた別のヒートシンクを即席でくっつけた。
追記(2016/04/22)
その後作り直した。
配線ミスは訂正し、ヒートシンク用のランドをちゃんとパターンに組み込んだ。
追記(2016/05/25)
「MAX712CPEでNi-MH充電器を作る(3つめ)」
「MAX712CPEによるニッケル水素電池充電器3台め完成」
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