「3Dプリンター TEVO Tarantula 34 – #3DBenchy – The jolly 3D printing torture-test –」
#3DBenchy – The jolly 3D printing torture-test (http://www.thingiverse.com/thing:763622)
というのを印刷してみた。
Thingiverseへ行って、EXPLOREからTHINGSへ入り、
POPULARなものを表示させて、
トップページに表示されるほどの人気データだ。
1500件を超える出力結果が集まっている。
そのままの意味で解釈が間違ってないなら「拷問試験印刷」、いわゆる「シバキ印刷」ということだろう。
アーチあり、窓枠ありで、普通ならデータを作る段階で避けるか、サポート必須の形状をしている。
舳の下あたりのオーバーハングとか、出来れば上下逆向きで印刷したいのが人情というものだ。
そのままやったらとてもまともに印刷できないので、フィラメントの温度を下げる、冷却ファンを強化する、印刷速度を落とす、層の厚みを小さくするなどの対策が必要になるところだ。
以下、左にごく普通に普段使っている設定、右に特別の設定の写真を載せる。
今回対策としてやったのは、印刷速度の変更と層の厚みの変更で、冷却ファンやフィラメントの温度は変更していない。
なお、透明なフィラメントを使ったこととInfillの割合を少なくしたことの影響で、表面が乱れているように見えるが内部が透けているだけで印字結果は良好だ。
当然のことながらSupportは一切出力していない。
どの程度を良しとするかは人それぞれだと思うが、速度を落としてゆっくり出力すれば、$200を切るような安い3Dプリンターでもそこそこの印刷が出来ると言っていいと思う。
追記
後で読んだら、速度を犠牲にして品質を取る、ようなニュアンスに読めたので追記する。
上の例はあくまでも「シバキ」のためのオブジェクトである。
通常は、モデリング時に工夫することで不必要なオーバーハングなどをいかに回避するかが「腕」の見せ所だと思う。
「こんな難しいのがこんなにきれいに印刷できたよー。」とかが目的になってる人を良く見かけるが、根本的に間違ってると思う。
追記
今日、某巨大掲示板をのぞいたら、90分程度で出力したとそこそこの印字結果が貼られていた。
「そんなに早いわけねえ。」と絡まれていた。
KOSSEL系のプリンターを使ったようだったので、やっぱり速いんだなあと思ってうらやましい思いで見ていた。
ところが、例によって他人の荒探しが大好きな人たちの巣窟なので、次々絡まれる。
あんまり騒がれるので当人も心配になったらしく、もう一度やってみたらしい。
「出来たよー、まだサポート付いたままだけど。」
お後がよろしいようで。
学生のときの話。
物の性質とかを比べるのに、何チャラ試験とかいって細かく方法が決められていて、1つでも手順を間違えたら測定値として採用されない、なんてのがあった。
当時は「めんどくせえ。」としか思わなかったが、いかに同じ条件で情報を共有することが難しいかってことだと思う。
互いに想定している条件が全く違ってるっていう…。
Mars Climate Orbiter みたいに、単位違ったまま同じプロジェクト進めてたり。
まあ、日本はまだそこまでアホにはなっていないと信じたいところではある。
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