Sahara's WebLog

日記のような、備忘録のような、うらみつらみのような、自慢のような…。

CIPHERコマンドでHDDデータの削除

あまったHDDを譲渡、売却する前にはデータを完全に削除する必要があり、それには特別な操作が必要だ。
通常の削除は、たとえば、図書館で図書の登録カードを破棄したのと同じで、書架には該当の図書が依然として存在する。探し出すのは面倒だが、どうにか図書を見つけ出して中身を閲覧することが可能だ。完全に削除するには、書架の図書を破棄しなくてはならない。

書架の図書の破棄に該当する操作は、HDD上では別のデータの上書きをすることで行う。

そのためのいろんなソフトが存在するが、ここで使ったのはWindowsに備わっているCIPHERというコマンドだ。

スタート > すべてのプログラム > アクセサリ > コマンドプロンプト

CIPHER /W:I:
のように打ち込んでEnterを押す(「I:」が対象ドライブの場合)。

今回の環境は、Windows VISTA Business 64BIT、消去の対象はI:ドライブだ。

ちなみに、HDDの容量は500GB、それなりの時間がかかる。

書き込みが始まると、対象ドライブの空き容量が減っていく。通常操作の削除後、クイックフォーマットを済ませた時点では465GB空きだったものが、この例では126GBになっている。

ドライブにはEFSTMPWPというフォルダが作成されており、その作成時刻は11:41だ。

その中にはサイズゼロの一時ファイルが存在するが、これが実際にデータを上書きするためのものだろう。

00の書き込みが終わると、続いてFFの書き込みが行われる。

このとき、フォルダも、一時ファイルも作り直されて、この時刻が13:50だ。

その後、ランダム・データの書き込み開始が16:00。

500GBを1通り00やffで埋め尽くすのにそれぞれ2時間9分と2時間10分かかったと考えていいだろう。もっとも、この作業専従でなく、この記事を書いたり、Webをブラウジングしたりしながらやらせているのだが。こんなことのためにPCを1台取られるなんて馬鹿げた状況だから、「ながら消去」にかかった時間がおおよそ分かれば十分だろうと思う。
ちなみに、同様の操作をする、再起動して専従で動くツール(Darik’s Boot and Nuke(DBAN)とか)も見受けたが、私の場合は「専従はさせない」が大前提なので、使う気にもならなかった。第一、このような目的でHDDを丸ごと消去するのに、現在起動中のシステムを含むドライブを操作対象にする馬鹿はいないので、PCそのものを売却するとか業者さん御用達とかを除けば、わざわざ再起動して専従させる意味が分よくからない。

00、ff、ランダムの順に3通り書き込むらしいので、6時間くらいはかかる計算になる。ランダムなデータの書き込みの方が若干長くかかるかもしれないので、6時間半強か。
考えてみたら、個人で扱うようなデータのレベルならランダムデータを1度上書きするだけで十分な気もするが、CIPHERではそのような選択はできないようだ。

今まで試してみたもの。
CIPHER
DiscRamble
Disk FreeSpace Cleaner
Eraser
File Shredder

追記(訂正)
CIPHER /W:/I: となっていました。正しくは、CIPHER /W:I: でした。
masaさん、ご指摘ありがとうございます。

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Posted under: HDD


2 comments

  • 記事参考になりました。ありがとうございます。

    ところで、、

    CIPHER /W:/I:

    ではなく

    CIPHER /W:I:

    ではないでしょうか。

    実行したら、システムディスクのほうにファイルが作られて焦りました。実害はありませんでしたけど。

    • masaさん、ご指摘感謝いたします。
      ご迷惑をお掛けしました。

      どうも、実行時に「I:」まで降りて、そこから実行していたために間違いに気づかなかったようです。

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